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読書会―読書と聴き上手―

今日は、後輩たちとかねてから提案されていた読書会を開催。
自分自身、これまで先輩方から誘われて読書会を行い、いろいろと教わってきた経験があります。
しかし、いざ自分が上の学年になり、かつて先輩が起こしたように後輩を巻き込んだ活動をしてきたかというと、怠けてきたといわざるを得ません。
今回後輩からの要望に際し、これまで自分が受けた恩恵を下の世代に“pay forward”していく責務を強く感じた次第です。

それにしても、読書会というのは難しいものです。
わかりきっていることですが、
○本をどう読むか、
○読書会をどうすれば、実りのある、持続的でかつ楽しい場にすることができるか、
つまり、「本の読み方」「会のもち方」の二つが、会を充実させる上でネックになってきます。
皆であつまって一つの本を読むとなると、一人ひとりの研究関心が違うこともあって発言があちこちに及び、ズレが生じてきてなかなかスムーズに会が進行しないことがしばしば。かといって、強引にまとめようとするとかえってズレは大きくなり、会の雰囲気を壊すことも。

経済史家の内田義彦さんは、読書会が楽しく育ってゆくかどうかの鍵は、参加者の一人一人がどの程度聴き上手かどうかにある、と指摘します。
聴き上手どころか、話し上手でも読み上手でもない自分は、この点、今回の会では皆にずいぶん助けられました。内田さんの次の指摘を書き留めることで、次回以降、読書会充実に寄与する足がかりとしましょ。

報告をし発言した人が、私の下手な話をよくもこうまで聴きとって下さった、本当はそう思っていてうまく言えなかったんだというように事が運べば、そのような聴き上手に皆がなり、聴き上手を得て皆の考えがそれぞれに伸びてゆけば、万事目的は達する。会運営の要は、他人の言をいかに聴くかにあり、そして、その聴き上手には、本を大事に読むという仕事―大事に取扱って「聴きとる」風習と技術ですね―を深めてゆくことによってなれる、もともと本とはほんらいそう読むべきもの、と私は思うんです。
〈註〉内田義彦『読書と社会科学』岩波新書、1985年、10ページ。

〈補〉Tゼミには体調不良で参加しなかったHさんが、読書会には来たというのがちょっと面白かった。

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