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「ニッポンの夏!」に平和を想う

 今日の仙台は、今年一番の暑さ。七夕祭の期間中もうだるような暑さが続くらしい。今夜は前夜祭=花火大会である。

 (花火を含む)高度な科学・技術の発達=文明の発展を考えるとき、実はそこには戦争との密接なつながりがあるということを確認できる。日頃利用するインターネットの発達も、湾岸戦争との関係を抜きには語れないし、花火にしても、日本においては鉄砲伝来や戦国大名の火術(秘伝、秘術)といった史実と切り離して考えることはできない。中世ヨーロッパでは、花火は軍用爆薬と共に広がったとも聞く。
 そう考えていくと、最終的には〈文明は暴力性を本来的に内包する〉という考えに行き着いてしまい、せっかくの花火もそれでは興ざめしてしまうではないかと、自分でツッコミを入れたくなる。

 だが一方で、花火が魅せる瞬間瞬間の美しさは、ほんとうは、そのような〈暴力〉に対する裏返しの、それを忌避する〈平和〉への強い願望を表現したものではないかと捉えると、花火へのまなざしは変わってくる(花火師さんたちの思惑は、もっと別のところにあるのかもしれないが)。日本hanabi1ではじめて花火見物を行ったのは徳川家康だといわれ、また花火が流行しだしたのは江戸中期、とくに町人文化が花開いた元禄時代だといわれる。戦はなくなり、その意味で安定した時代でのことである。
 〈暴力〉から〈平和〉の象徴へと事物・知識の意味や活用方針を転換していくその背景についてどう考えるか、また事物・知識が〈暴力〉に利用されないためにはどうすればよいのか、そんなことに考えをめぐらせながら、つくづく「平和はいいなあ」とほろ酔いした今夜。

〈参考〉
細谷政雄『花火の科学』東海大学出版会、1980年。

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