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嵐は去っていった

 教育史学会は大きな問題なく(たぶん)、終了。
期間中、300人を越す方が受付を通られたとのこと。シンポジウム・懇親会も盛況だった。
みちのくYOSAKOIなどの大型イベントも開催されていた中、これだけの人数が地方での学会に参加されたというのは異例だと、先生方は言っていた。打ち上げ時の梶山先生はほんと上機嫌だった。
一方、ライティング(writing)・オールナイトの日々が続いていた自分は、二次会の記憶がほとんどない(どうやら爆睡してしまったらしい、首が痛い)。

 毎度ながら問題だらけの発表となったが、的確な指摘(指導)を頂くことができた(もちろん、そんな指導を受けるレベルの発表ではいけないのだが)。「他の対象との比較を通して、研究対象を相対化させておく(位置関係を捉える)ことは基本的な作業である」。前から同じことをいろいろな先生から言われてきたけど、まだまだ自覚出来ていないと反省した。とともに、次の課題が明確なかたちで見えてきた。
 もっとも、それ以前の問題として「キチンとゆとりをもって資料を準備しておく」という点こそ反省しなければ。あれもこれもやろうとして、結局は雑駁な内容にしかならなかったということを防ぐために。一度内容を寝かせ、熟成させる(ゆっくり考え直す)時間をとることも、研究には必要なのかもしれないし。

 それにしても、発表者の皆さんはあれだけコアな史料をどうやって見つけてくるのだろう。「宝物を見分ける眼」をどうやって鍛えているのか。「すでに与えられている史料を加工するだけではない、生産作業へと向かわなければ自分の研究に重みを持たせることはできない」。そう思う一方で、「宝を前にしてもそれが宝と気づかず、その価値に気づかないのではないか」とも思ってしまう。万一宝も見つけてもそれをどう処理していいかわからないという問題も加わるし、ほんと歴史研究ってむずかしいなぁ。とりあえず、嵐(=学会)のために資料でめちゃくちゃになった机の上の整理からはじめよう。

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教育史ノート」カテゴリの記事

コメント

本当におつかれさまでした。当日、発表会場の係をしながら、興味深く聴きました。係だったからよくわかったんだけど、君の発表前後から人がたくさん集まりだしたよ。同じ会場に、大正時期が同じ研究発表があったため、それとの対比で興味を引かれた人も多かったのではないでしょうか?
「新中間層」に支えられた私立学校ではない、公立学校の大正自由教育をどのように捉えるか。君への質疑を聴いていて思ったこと。区別するだけではなく、解釈し、意義付けていく作業の重要性でした。富士小学校の教員が国民学校制度への意見を持っていた。これは僕も興味深く聴きました。ならばこそ、大正期「新中間層」に指示された自由教育を富士小教員がいかにか捉え、それへの批判や賛同を踏まえた「来るべき新しい国民学校」への期待をもっていたのか。この点の究明が、君の発表論旨を骨太にしていく上で大切ではないかと思いました。
当日の発表を一度聴いたきりの、雑駁な感想で申し訳ない。いずれにしても、僕も大いに研究意欲を刺激されたよ!また、研究会で語り合おう。

投稿: すだまさし | 2005/10/12 18:10

うぅ、ありがとうございます(涙)
まったくその通りで、司会者の先生からも同じことを指摘されました。すだっちの「区別するだけではなく、解釈し、意義付けていく作業の重要性」という言葉、T先生から「自分の価値判断を持て」と端的に言われたことと同じだと思います。

>大正期「新中間層」に指示された自由教育を富士小教員がいかにか捉え、それへの批判や賛同を踏まえた「来るべき新しい国民学校」への期待をもっていたのか。

自分がもっとも掴みたい、描きだしたい問題(研究の「問い」)を代弁してくれてます。
 でも、たとえば、富士小教員の言説から直接これを導き出すのは難しい。というか、まだそこに何かを意味づけるだけの推理力・解釈力を自分は持っていない。
 なので、もっと資料体の範囲を広げて、より広い見地から捉え直していくことが必要だと実感しました。
 その際、一つの方法として「生活学校」という概念装置を使うことは、富士小の史的位置を捉える上で有効ではないかと再認識しています(もう一つの有名な『生活学校』との比較)。

投稿: タカキ | 2005/10/13 15:20

この前コメントを書いたゆうです。こんばんは★
レスをしようと思いつつ、仕事にふりまわされて、なかなかできずにいました。
富士小の発表をされた方だったのですね。
それ、プログラム見て、聞きに行きたいなあと思った発表でした。
あいにく行けなかったのだけれど。。。
レジュメなんて、もらえたりしませんか。いきなりこんなこと言って失礼ですよね(笑)。
でも、ここで論点を聞けるとは思っていなかったので、うれしいです。
一応、すごく見にくいけれど私の研究サイトのURL貼っておきます。といっても、最近の関心についてはほとんど書いていないんですけどね^^;

投稿: ゆう | 2005/10/14 02:29

ゆうさん、こんにちは。
いやはや、拙い発表でしたのでレジュメなどとても…
ただ、今回のレジュメは必ず論文化しますので、
そのときにでもお届けできればと思います。
何しろ今回のレジュメでは文章化すらできませんでした。(今まで発表した中でもっとも大きな学会で、もっとも大きな怠慢、反省)

当サイトはリンクフリーです。
こちらでもよろしければ、ゆうさんのサイトをリンクさせていただきます。

投稿: タカキ | 2005/10/14 14:56

こんにちは☆
論文化されましたら、ぜひ読ませてください。
なんか、関心が少し近いような気がしています。

私の論文内容を載せているサイトでは、リンクが貼れなくて・・・すみません。
でも、研究関心の交流ができたらいいなぁと思っています♪

投稿: ゆう | 2005/10/16 14:21

了解しました。
それでは今後ともよろしくお願いいたします
m(_ _)m

投稿: タカキ | 2005/10/17 23:17

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昨日と今日、東北大学で行われた教育史学会に行ってきた。 スタッフの一員として会場 [続きを読む]

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