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教育「再生」の意味

 首相直属の諮問機関「教育再生会議」の設置が決まり、18日に初会合が開かれることとなったようである(1)。メンバーをみるかぎり、教育学者という肩書きの人は入っていない(2)。まあ、多数の教育学者が教育基本法改正反対を訴えている現状だし(3)、具合が悪いのだろう。

 夕方の某テレビ番組で民間委員の一人であるワタミ社長・渡辺氏が「『再生』ということは一度死んでいるのだ」として、戦後教育の「死」の原因追及にあたるという旨の発言をしていた。

 なるほど、「再生」とは、戦後教育の「死」を含意していたのか。
では、何をもって「死」と結論づけるのか知りたいところである(こういう単純な議論を聞くと、「それはお前の頭の中で死んでいるのだ」と、とっさにツッコんでしまう。戦後教育(学)の蓄積してきたものに真摯に学べるものはいくらでもあるとする立場からすれば、過度に単純化された意見である)。

 現在の教育が抱える問題点を徹底的に議論し、その原因を追及することは結構なことである。 
だが、それが価値観先行的なものとなって、「戦後教育」の「死」が「否定」と同義となり、何度もステレオ化された陳腐な叫びを、「再生」という言葉であたかも新鮮な感じで演出するだけに終わるのは避けてほしい―そう願う次第である。
 

〈注〉
(1)「教育再生会議が18日初会合…意見集約、難航か」YOMIURI ONLINE、2006年10月15日。http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20061015ur01.htm
(2)「教育再生会議の委員決まる 教育改革を検討」asahi.com、2006年10月10日。http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061010k0000e010055000c.html
(3)「教育基本法改正案に反対の意見書 日本教育学会歴代会長」asahi.com、2006年10月10日。http://www.asahi.com/politics/update/1010/009.html
「教育研究者600人近く賛同」しんぶん赤旗、2006年10月11日。http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-10-11/2006101114_02_0.html

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