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近視眼な敵探し

 教育基本法改正論議に触れるたびに腹立たしいのは、自ら行ってきた教育改革政策の自己点検も総括もせずに、現行教育が抱える問題を教育基本法自体あるいは日教組のせいにするそのやり口である。今まで教育基本法を見向きもしていなかったくせに、まるで使い古したかのように棄てるときはあっさりと棄てる。
 改正が叶ったのちも、「彼ら」は亡霊に取り憑かれ、問題が打開されない要因をそれら自らが作り上げた「外敵」のせいにしていくのだろうか(喩えるなら、「天下無双」の言葉にとらわれて敵との勝負にこだわり、「無敵」の境地に立てない剣士の状況といえるか)。森喜朗氏は、日教組の「壊滅」を次期参院選の争点にしているようである(「森元首相に聞く 参院選争点は『日教組壊滅できるか』」『Sankei Web』、2006年10月31日)。「壊滅」を唱えるあたりで相当程度スゴイわけだが、仮にこれを認めるとして、では「壊滅」が達成された後はどうするのだろう(それで教育の現状がよくなるとでも思っているのだろうか。間違いなく、その可能性はゼロに等しい。そのような発想は、現場の抱える問題と何ら切り結んでいない。何と単純な「国家による国家のための教育」観の発露であるか)。相変わらずどこかに「敵」を作り上げ、その蜃気楼(はたまた未確認生物か?)のせいにでもするつもりだろうか。
 そのような最近の一部教育論議にふれると、一昔流行ったオカルト番組をみる気分になる。正直言って笑える感すらあるが、所詮ネタにしかならない。

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受信: 2006/11/15 04:17

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