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悉皆調査に起因する問題

■「学力テスト前に類似問題  滋賀県教委、活用促す」共同通信、2008/04/18。

 22日に実施される第2回「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)を前に、滋賀県教育委員会が第1回テストをもとに類似問題を作ってホームページ(HP)に掲載し、市町教委に活用を呼び掛けていたことが18日、分かった。
 文部科学省学力調査室は「普段の授業に活用するのはいいが、テスト対策だとすれば問題だ」と指摘。県教委は「学習の質を高める取り組みの一環で、事前対策ではない」と説明している。
 県教委などによると、2月27日に県総合教育センターのHPに問題と答えを掲載。第2回テストに向け、市町教委担当者を集めて今月9日開いた説明会では、同センターが利用するよう呼び掛けたという。
 問題と答えだけで、教師が指導する際のポイントや生徒が問題を解く場合の注意点などは示されていなかった。県教委は「細かなフォローを掲載するなど配慮が足りなかった」としている。

 悉皆(全数)調査であることに起因する問題の一つがここにあるといえる。
日本に根深く存在する―競争的学力観ともいえる―教育観の貧しさが垣間見えるようだ。
先日も、一部の自治体で、全国学力調査の平均点を「学校ホームページでの、その学校の平均点の公表」という形でその自治体内の全学校で公表し、事実上学校の序列化が可能になっている現状が明らかとなった(「全国学力調査、透けるランキング 各校HPで結果公表」asahi.com、2008/4/11)。
 都道府県や住んでいる場所で有意な差異はない、というのが昨年度の調査をふまえた文部科学事務次官の見解だったが、地域の側はどうして数値化にこうも敏感になるのだろう。ヨコ並びの競争意識が好きなのは、何も教育の領域に限ったことではないが、元気のある地域はたいていそんなヨコ並び意識から脱却した独自の「まちづくり」をしている。

 まあ、ぜひ滋賀県には一位を獲ってほしい(そうなれば、この学力調査の価値が著しく下がるだろう)。

 ちなみに、昨年度の全国学力調査の結果を受けて、各地では学校改善支援プランに取り組んでいる。
例えば、茨城県教育委員会による「茨城県学校改善支援プラン」など。これを、全都道府県・主要都市について調べてみると、何か発見があるかもしれない。滋賀県の対応と五十歩百歩な自治体が多々あるとか。

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