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本離れ:「止めたい」大学奮闘

■「本離れ:「止めたい」大学奮闘 全国調査で「読まない」学生4割」『毎日新聞』、2010年5月27日。

 こんな記事が出ていたのか。所属校のことも出ているけど、記事にある「必修科目で指導…効果着々」っていうのは、ほんとーに微々たる前進であることを付け加えておきたい。そりゃぁ、必須の授業で読書指導をやるとなれば、「課題だから」と言う意識でしぶしぶ読むに決まっているし。

 正直に言って、本を読まなくても、何ら人生に困ることはないだろう。「本を読むべき」というのは、結局のところ、大正教養主義の名残であって、本を読む意義を功利的理由で事前的に説明することなどできないからだ。それが出来るのなら、とっくにみんな読んでる。できないから、現実では大人も含めて、その逆をいっているのである。

 ところが一方で、読書経験の蓄積を経た人間が、その意義を疑問視し、批判した言説というものに私は出会ったことがない(読書非難の言辞や無関心が起こるのは、読書をしていない人間からのみである)。この事実こそが非常に重要だ。

 読書の意義は、事後的にしか理解できない。となると、働きかける側からただ一つ言えることは、「理由は聞かずに、まずは読め」ということでしかない。だから、学生には、何となくぷらっとでいいから、本の森に分け入るなかで、自分にとっての読書の意味を自ら見つけてほしいのだが……。

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